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  • トランペットの高い音域の練習方法

    2022/05/30

    中学生からの質問【トランペットの高い音域の出し方 2回目】(練習方法)について前回ブログの続きです。


    1回目の復習としてB♭トランペットの音域の楽譜を見てください。

    今回は少し大きめの表示にしました。

    まずB♭管トランペットの音域は、B♭管トランペットのハ長調の音階で約2オクターブ半だと言うことです。

    この2オクターブ半の音域の中で高音域の音とは、五線一番上のソ~ド(普通皆さんが言ってるハイC)を言います。

    ハイCより高い音は一般的にハイトーンとかハイノートと言われている音域でクラシック音楽やジャズ、ポピュラー音楽でも結構使われている音域ですね。

    しかし、低中音域(楽譜中記号A、B)の音がしっかり出せていないのに、高音域の練習をする事で逆に今まで出せていた音域の音まで出せなくなる可能性が大きくなります。


    何を言いたいかといえば、低中音域の音を安定して出せない人は高音域の音を出す練習はやめておいたほうが良い、と言うことです。

    低中音域の音を安定させるための練習を行い、この音域の音がちゃんと出せるようになってから高音域の音を出す練習を始めて下さい。

    ですからB♭管トランペットの高音域の練習方法では、初心者の方より中級者の方に近い、中級者と言ってもいいぐらいの方に実践して欲しいと思います。


    早速、今回のテーマである「B♭管トランペットの高音域の練習方法」について書きますね。

    高音域の練習をする時に一番注意してほしいことがあります。

    1.練習の最初から高音域の練習をしない

    2.十分に「唇を休ませる」ための休憩時間をとる

    この2点は是非守って下さい。



    【一つの例として書きます。】

    今日から高音域の練習に入る、という前提です。
    最初は必ず、いつでも、どんな時でもしなくては行けないのは、ウォーミングアップです。

    高音域の練習をするから、ではなく、このウォーミングアップはいつでも丁寧に十分に注意を払って行うべきです。

    ウォーミングアップでは、大きな音で吹かない。
    小さめの音でブレスをしっかり取ってスラーで吹き、中低音域の低音域から始め、徐々に音域を広げる。

    ウォーミングアップは5分~10分ぐらい。くちびるがマウスピースになじむようにする。言いかえれば、くちびるがトランペットで音が出る状態にしてあげること。


    次に同じように
    中低音域の低音域から始め、徐々に音域を広げる練習を下のように行う。
    テンポは 60 で。ロングトーンは8拍、リップスラーは4拍


    (1)半音階で下降形のロングトーン    


    (2)やさしいリップスラー(下降形)


    (3)やさしいリップスラー(上行形) 


    (4)半音階で上行形のロングトーン

    (4)半音階の上行形では楽譜中につけてあるA・B・C の記号は最初はAまでをする。Aまでのロングトーンが力まず楽に吹けるようになったら B までを行い、同じように出来るようになったら C までをする。


    【注意点】

    4つの楽譜とも全休符の休みがありますがこの全休符の休みの時に必ずマウスピース(楽器)を唇から離しブレス、セッティング、次の音の運指をして吹いていくことが大切です。


    その都度マウスピースを離したり付けたり(セッティング)することでアンブシュアを早く作っていくことに役立ちます。


    (1)~(4)までを練習したら必ず唇を休めるための休憩をとることです。    

    だいたい (1)~(4)まではそれぞれ3分程度です。全て行うと12分ぐらいで終わりますので休憩も12~15分は必要になります。



    しっかり唇を休ませた後に行うのが「フィレキシビリティ」の練習です。

    このフィレキシビリティの練習とは何なのか。

    フィレキシビリティは、リップスラーの一つです。

    リップスラーの練習自体に唇の柔軟性を高める効果があるのですが、フィレキシビリティでの練習では音域を広げ、この広い音域での唇の柔軟性をつける。また唇の周りの筋肉の強化、音色の向上、など大切な練習になります。


    このフィレキシビリティの練習でも最初から高音域全てが含まれるものを行うのではなく、徐々にハイCまで出てくるような練習をすべきです。

    また、同じような「音形」で示された楽譜を使用し、何回もくり返し練習をして下さい。

    焦らずに、出来るようになって、次に進む、ということが大切です。

    フィレキシビリティ練習のための楽譜の一例



    ・やさしい練習から徐々に難しい練習に。
    ・同じ練習を繰り返す
    ・出来るようになってから次へ



    フィレキシビリティの練習後もしっかり唇を休める時間が要ります。練習にかかった時間だけは最低でも休憩を取りましょう。

    この後の練習としては、色々あります。というのもこれから先の練習は個人でかなり違って来るからです。

    音階練習をする人、スラーの練習をする人、リップトリルの練習の人、アルペジオの練習の人、エチュードをする人、などですね。


    音域をひろげるには、ロングトーンとリップスラー、音階練習など沢山することがありますが、1つずつクリアしていくことが大切です。

    また、深いブレスとブレスコントロール、シラブルの活用も大切なこととなります。



    Haydn Trumpet Concerto (3rd Movement): Wynton Marsalis, trumpet

    ハイドン トランペットコンチェルト 第3楽章 

    トランペット演奏:ウイントン・マルサリス(若いころの演奏です)




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  • トランペットの高音域とハイトーンは同じなの?

    2022/05/27

    中学生の方からLINEで「トランペットの高い音の出し方」について質問がありました。2回に分けてHPブログで回答していくようにしました。これはその1回目です。


    【トランペットの音域】

    こんにちは。渋谷です。

    今回は、トランペット(普通トランペットと言えばB♭管トランペットのことです。以下トランペットと書きます)の音域について書きますね。
    左の楽譜はトランペットの音域を書いたものです。
    楽譜中にも解説をしていますが、少しこの解説とは違った、音域についての考え方を書いておきたいと思います。

    トランペットの音域はこのB♭調の楽譜のハ長調でほぼ2オクターブ半なのです。

    楽譜を見て頂くとおわかりと思いますが、最低音はソ♭(又は、ファ♯)になります。一番高い音は楽譜の最後の音、普通皆さんはハイCとか言われているのではないかと思いますが、楽譜中に出てくる3つのドの中の一番高いド、と言うことになります。
    トランペットはこの楽譜に書かれた音域をしっかりマスターすることです。


    楽譜中にA・B・Cと記号をつけていますが、大体Cからの音域で悩んでいる方がほとんどではないかと思うのですね。

    しかし、このCからの4つの高い音域をちゃんと吹く、というのはある程度レベルが無いとなかなか思うようには出てくれません。

    また、このCからの音域をハイトーンと思っている方も多いと思うのですが(ハイトーンと言えなくはありませんが)この音域はトランペットの高音域なのです。

    トランペットでハイトーンと言えば、楽譜の一番最後の音、ハイCよりさらに高い音域を指すのです。

    この辺りをまずは、しっかり押さえておいて欲しいですね。


    トランペットの高音域は徐々に練習によって出せるようになりますので、最初から無理をしないことです。

    不思議なもので、トランペットと言う楽器、自分が出せない音域の音はどうやっても出ません(笑)

    トランペットを吹いている人は結構、そんな風に思われた事があるのではないかと思います。

    無理に出そうとしていると、逆に他の音域の音まで出なくなったり、すぐにバテるようになったりして、またそこで悩みが増えるのですね~。

    高音域を出すためにもちゃんとした練習方法があります。この辺のところを急ぎ過ぎたり、焦ったりするといけません。

    次回は、高音域を出すための練習について書きますね。


    トランペット演奏/Andrea Giuffredi(アンドレア・ジェフレディ)


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どんなに豊富な知識を有していたとしても、それを生徒様に分かりやすく説明できなければ良い講師とはいえません。実演や例などを交えながら、中高生に分かりやすいレッスンを実施しております。その一方で入会金や年会費などは頂戴しておらず、レッスン料金も比較的リーズナブルです。「やってみたい」というお気持ちを尊重し、気兼ねなくチャレンジしていただけます。

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